The Notation Is Not the Music

バルトルド・クイケン先生の著書より。
 
「フランソワ=ジョセフ・フェティスは(中略)芸術において進化と改良とを同一視する考えを否定している。そして、芸術における進化とは、進歩ではなく変容であると述べている。」
「私は、古楽器や古い演奏様式、古い演奏技術のことを、現在と比べて本質的に良いとも悪いとも考えていない。すべては、どんな作品・どんな目的に用いられるかにかかっているのである。」
 
これまでの個人的なディスカッションの中で
「古いもの=新しいものより劣ったもの」
という意見は少なくなかったけれど、この意見をすんなり受け入れるのは苦しいな...とずっと思っていた。
 
自分の思いとは異なる意見に対する私の気持ちをうまく言葉にできなくてモヤッとしていたが、
劣っている・優れている
というアイディアが、私の考えとそもそもズレていたんだなと思う。
 
「進歩ではなく変容である」
格好いい。

0コメント

  • 1000 / 1000